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2014.08.27

調査官はゴミまで拾います!

≪調査官はゴミまで拾います!≫

税務調査が来て、調査官が最初に言うおきまりのセリフ。

「それでは帳簿を見せていただけますか?」

このフレーズにだまされてはいけません。

調査官が見たいのは帳簿ではなく、
帳簿が作られた元となる原始資料なのですから。

さてこの原始資料。一般的には領収書や契約書
だけかと思われがちですが、このような帳票類は
たいていきちんと保管・保存されているもの。

残されている原始資料をいくら探したところで
非違項目が見つかるはずもありません。

調査官が最も注目しているのはゴミとメモであり、
これらが一番生きている資料でもあります。

実は机の上で散らかっているゴミや
引き出しの奥にしまってあるメモがきっかけで
税務調査が大きな展開を見せることがあります。

例えば、飲食店を税務調査する場合。
飲食店の売上の多くは店内での飲食ですが、
もう1つ売上にできるポイントがあります。

それが配達。
この配達売上を全く計上していない飲食店が存在します。

配達売上を除外している飲食店の不正を発見するには、
配達帳(注文内容と配達先の記録があるもの)を発見することが
全てなのです。

間違ってもこのような売上除外は帳簿をいくら眺めていても
見つかるものではありません。

そのため、きちんとした配達記録がなくても
配達したときのちょっとしたメモを見つけることが
調査官としての腕の見せ所になるのです。

調査官はゴミまで拾いますが、ここで気を付けている
ことがあります。社内のゴミ箱に捨てられたものは、
その会社の占有物であり、承諾なく調査官が
収得して持ち帰ることはできません。

しかし外のゴミ置き場に捨てられた瞬間、
誰の占有物でもなくなりますので、
調査官が勝手に中身を調べても問題はないのです。

できる調査官は、調査対象のゴミ収集日まで細かくチェックしています。
ゴミの収集日まで把握できてこそ一人前の調査官と言えます。

 

※2009年7月当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんので
ご注意ください。

また、ブログの内容等に関する質問は、
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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