DDを実施する際の着目点・注意点(1)

DDを実施する際の着目点・注意点(1)

株式会社KACHIELの久保憂希也です。

今回から数回に分けて、みなさん自身がDD(デューデリジェンス)を実施する場合の着目点や注意点について解説します。

今回は概略となりますが、私の回(隔週)でより詳細について解説していくことにします。

事業承継難が大きく取り出され、またメディアを中心に会社・事業売却のニュースが頻出していますから、以後税理士・会計事務所業界も実務としてM&Aに関わる機会が増える一方かと思います。

最近税理士さんからよく聞くのが、

「FAに入ってる案件があるんですよ」

というM&A絡みの業務です。

「FA」とは「ファイナンシャル・アドバイザー」の略で、M&Aの買い手もしくは売り手にはいって助言業務を行う人・会社を指しています。

M&A関連の情報サイトなどを見ると、一般的に「買い手・売り手の両方に各FAが就く」という記載がありますが、M&A実務をやっていると両方に就く方が珍しく思えます。
(FAという名の「紹介者」は除きます)

ただ、少なくとも買い手側にFAが入ることが多く、これは売り先のDD(デューデリジェンス)を実施することがマストになるからです。

売り手が決算書等の情報を開示したところで、それが本当に信用に足るのか、もしくは決算書等に載っていないリスクがないのかを検証することなく、買い手がM&Aに応じることはほぼ皆無と考えていいでしょう。

ですから、税理士・会計事務所としては、M&Aにおける買い手になる顧問先がいればFAとして指定されることが多く、また「FAをやって」「DDをやって」と言われても自分がやったことがない・やる自信がない場合、知り合いの税理士・会計事務所を紹介することが一般的です(なお、弊社はFAの紹介もしています)。

ただ、私のFAやDD実施経験からすると、DDを経験したことがない税理士・会計事務所でも受託するべきかと思っています。

これはDD業務が簡単という意味合いではなく、少なくとも財務・税務DDに関しては、できない税理士・会計事務所はないと考えるからです。

DDと一言でいっても、「労務」「法務」「IT(リスク)」「不動産(評価)」など多岐にわたるのですが、税理士・会計事務所に求められるのは、まさに本業の財務・税務DDであって、それ以外のDDである、例えば労務DDであれば、(一般的に)社労士に振ることになるので、「財務・税務DDなら」受託はできるはずです。

また、依頼者(買い手)の中には、「弁護士に任せておけばいい・安心」と考えている方も多いのですが、弁護士で財務・税務DDをできる人は稀だとも思います。
(特に税務DD)

財務・税務DDで最重要確認ポイントは、「粉飾」もしくは「脱税」です。
これを見抜けないことがDDの最大リスク。

逆に言えば、帳簿のみならず原資資料等すべてを確認したうえで、粉飾・脱税をある程度見抜ければ財務・税務DDの成果はあります。
(額を算定することはマストではなく、粉飾や脱税の事実を把握することがマストです)

粉飾と脱税の手口については、ここで詳細に説明するまでもありませんので、次回以降はDD実施の際に注意すべきポイントを詳細に解説していきます。

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