M&Aの報酬体系と交通整理

M&Aの報酬体系と交通整理

今回のメルマガは、M&Aにおける報酬体系と、
それぞれのプレイヤーの立ち位置の調整について解説します。

M&Aにおける報酬体系は、
売り手、買い手の両方から報酬を受け取る「両手取引(主に仲介)」
どちらか片方から報酬を受け取る「片手取引(主にFA)」があります。

しかし、実際のM&A業務においては、複数の登場人物が存在することが多く、
それぞれの立ち位置と役割に応じて、様々な「調整」が必要になります。

実際に弊社で取り扱った例をあげますと、

・売り手には紹介者(税理士)がいる
・売り手と弊社が仲介契約を締結
・買い手は税理士がFA契約を締結
・弊社としての実際の業務は両社の仲介業務

といったケースで、
この場合の契約形態と報酬の流れは下記になります。

1)売り手と弊社は「片手の仲介契約締結」
⇒ 売り手紹介者と弊社で「紹介契約締結」
⇒ 弊社の報酬から紹介者へフィーの支払い

2)買い手と税理士事務所が「FA契約締結」
⇒ FA税理士事務所と弊社が「紹介契約締結」
⇒ FA税理士事務所の報酬から弊社へフィーの支払い

上記2)の場合は、「紹介契約」以外に「業務委託契約」を締結する場合もあります。

率直にいうと、
最終的な報酬(フィー)の項目の決めの問題であり、
仲介業務を「業務委託」される立場か、
案件を「紹介」する立場かの違いだけです。

要するに、
1)の「紹介契約」は、
単純に「紹介」に対しての契約ですが、
2)の「紹介契約」の実態は、
「仲介業務」に対しての報酬の立て付けとなるわけです。
これは両社が進めやすい形で判断することになります。

案件によっては複数の
紹介者(ブローカー)」が
存在するケースも少なくありません。

この場合、
「誰が紹介者に対してフィーを支払うか」
「それぞれの役割(業務)と立ち位置は」
という交通整理を事前に明確に行う必要があります。

そして、一番気を付けるべきは、売り手・買い手と直接契約をする前に、
他で契約をすでに締結していないかをよく確認することです。
当事者が他の業者に依頼してはいけないという
「専任契約」となっている場合があるからです。

このようなケースで、当事者と直接契約をすると、
専任契約に違反する可能性があります。
もし「専任契約」になっているのであれば、
その契約先相手の了承を取る必要があります。

「M&Aを成立させる」ためには、
それぞれの登場人物の立場を整理して、
柔軟に対応して進めなくてはならないことが、
多岐にわたって存在します。

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