税理士・会計事務所の実務上、不動産取引における悩ましい問題として、同族関係者間での売買や交換・地代の設定などがあります。

いかに同族関係者間での取引といえど、税務上は「時価」で算定すべきなのは誰しもが理解していますが、同族関係者間であるがゆえに、顧問先の要望が【時価より低額】になる（したい）ケースが多いわけです。

同族関係者間の不動産売買（低額譲渡）において考えると、 下記のように「個人×法人」の４パターンで税務リスクがあることがわかります。

ここまで、「個人×法人」における各取引のリスクを理解できたところで・・・
では、税務上で否認リスクが無い（低い）時価は何を基準に算出すべきかという論点も生じます。

• 相続税路線価
• 固定資産税評価額
• 公示価格
• 不動産鑑定評価額
• 取引事例（実際の売買事例）
• 不動産会社による見積額

上記のような不動産売買と同じような論点として、家賃・地代の設定が挙げられます。

地代関係でいうと、実務上は、下記のような親族間、同族間での土地の借り貸しが多いですが、借地権の課税関係に特に注意する必要があります。

• 経営者個人が所有する土地を同族会社に建物所有目的で賃貸する場合の地代
• 個人が所有する土地を親族に建物所有目的で賃貸する場合の地代

また、親族間、同族間のため、第三者間ではなかなか起き得ない下記のようなことが起きやすく、思わぬ課税や税務リスクが生じます。

• 今まで地代を授受していたが、途中から地代を引き下げる（又は無償にする）
• 今まで地代を授受していなかったが、途中から地代を取るように変更する

本セミナーでは、「税理士」と「不動産鑑定士」のダブルライセンスであり、 税理士・会計事務所から不動産取引に関する税務上の問題点等を相談・依頼されている立場でもある井上幹康氏に登壇いただき、 同族関係者間での不動産取引において特に問題になりやすい 【低額譲渡】【低額家賃・地代】について詳しく解説いただきます。

同族関係者間の不動産取引では、低額譲渡のリスクがあるとは認識しながらも、具体的な課税リスクや、各取引におけるリスク低減方法を理解されていない方はぜひご受講いただきたい内容となっております。

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