2015.07.24

事務運営指針から学ぶ

先日、エプソン販売さんにお呼びいただいて、
税務調査手続きの改正について講演してきました。

確定申告が明けて、春の税務調査シーズンとなりました。
ここでは、改正に関してブログを書いておきます。

税務調査手続きの改正については複数の書籍が出版
されており、勉強されている方も多いと思いますが、
ご自身で勉強される場合は、「順序」があります。

改正によって下記の3つが改正・制定されました。

・国税通則法(第74条の2以降)
・通達
・事務運営指針

ここで通常は、

通則法→(通則法を解釈した)通達→事務運営指針

の順番で勉強するかと思いますが、
この順序はオススメできません。
(少なくとも今回の改正については、という話です)

このまったく逆の順序で勉強すると理解が進みます。つまり、

事務運営指針 → 通達 → 通則法

の順序で勉強するのです。事務運営指針をご覧ください。

「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/jimu-unei/sonota/120912/index.htm

いくつかの項目に「手続通達〇ー〇」など、
参照すべき通達が書かれています。

これを見て通達を参照するのです。そして、
通達が解説している法律を確認することです。

例えば、新たに制定された留置きの制度ですが、法律を読むと

第74条の7(提出物件の留置き)
国税庁等又は税関の当該職員は、国税の調査について必要があるときは、
当該調査において提出された物件を留め置くことができる。

とだけ書かれており、調査官があたかも強制的に
帳簿書類等を持って帰れるかのように思いますが、
事務運営指針には

「(4) 帳簿書類その他の物件の提示・提出の求め
調査について必要がある場合において、質問検査等の相手方となる者に対し、
帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)の提示・提出を求めるときは、
質問検査等の相手方となる者の理解と協力の下、その承諾を得て行う。」

と記載されており、去年まで同じように
結局のところ納税者の承諾が必要ということがわかります。
これは法律だけを読んでいればわからないことです。

また、TAINSを見ることができる方は、
改正にともなう「個別通達」(平成24年9月20日付)が
開示されていますのでぜひ読んでいただきたいと思います。

TAINSでの検索方法
【税区分】その他【検索範囲】通達【キーワード】事務実施要領

開示されているのは、12の内部通達です。

(1)調査手続等に関する当面の事務実施要領について(指示)課総2-36ほか7課
(2)   同上          (個人課税事務関係)課個8-16ほか4課
(3)   同上          (法人課税事務関係)課法4-51ほか3課
(4)   同上          (資産課税事務関係)課資5-64ほか3課
(5)   同上          (間接諸税事務関係)課消4-28ほか4課
(6)   同上           (調査課事務関係)査調2-73ほか2課
(7)   同上        (資料調査課等事務関係)課総6-11ほか5課
(8)   同上 (総合調査担当特別国税調査官事務関係)課総7-3ほか4課
(9)   同上   (開発調査担当特別国税調査官関係)課総5-12ほか6課
(10)  同上         (資料情報部門等関係)課総5-13ほか6課
(11)  同上            (酒税事務関係)課酒6-9ほか2課
(12)査察事件に係る課税処理及び異議申立て等に関する
   当面の事務実施要領について            課総2-41ほか7課

法律とは別に、通達・事務運営指針のみならず、
個別通達まであるのですから、しっかり
勉強しておく必要があるのです。

 

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

2013年3月の当時の記事であり、以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

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