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2024.04.12

重度の認知症罹患により実行不能となる法律行為4

※2023年4月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは
「重度の認知症罹患により実行不能となる法律行為4」です。

前3回連続で同様のテーマですが、さらに違うケースを
扱ってみたいと思います。

1回目は以下のケースを取り上げました。
1.遺言を書くことができない。
2.遺言を書き換えられない。
3.金融機関との取引ができない。
4.生命保険の契約等ができない。

2回目は以下のケースを取り上げました。
1.養子縁組ができない。
2.養子離縁ができない。
3.贈与契約ができない。
4.自社株の売却ができない。
5.民事信託契約や任意後見契約ができない。
6.議決権行使ができない。

3回目は以下のケースを取り上げました。
1.不動産経営ができない。

今回は以下を想定します。
1.不動産の建築・建替え等ができない。
古くなった自宅を建替えようと考えていたが
認知症罹患により契約ができないことは
想定しやすいかと思います。

また、自宅の増改築を伴うバリアフリー化の
ための契約も締結できないことになります。

類似の行為として
耐震工事もできなくなります。

そして・・・
これらは、業者との契約行為そのものもですが
金融機関からの資金調達や、振込手続など
金融機関が絡むものは全てストップします。

また、想定できるケースとしては、相続税対策のために
アパートなどの収益不動産の建築を考えている場合が
ありますが、これもストップしてしまいます。

地主の場合には、遊休土地を保有することもあり、
そこに収益不動産を建築することは検討事項として挙げられます。

当然、不動産経営ですので、場所に見合った収益不動産を
建築する必要はありますが、その条件をクリアした物件を
建築したくとも、認知症罹患により建築できないことは
大いにあり得ます。

そして、収益不動産が老朽化し、空室が目立っていること、
及び、相続税対策の一環から、建替えを検討することも
税理士としては、提案する可能性は残ります。

そうした場合、当然のことながら、認知症罹患により
契約行為ができなくなることから、建替えは不可となります。

何から何までできなくなるのが認知症罹患です。

これらの問題を考える場合には、
より多くの想定が必要となりますが、
その発想の前提となるのは、税法ではなく民法です。

法律行為の結果として、そこに課税関係が生じる
行為があるに過ぎません。

そう考えた場合、クライアントの問題解決の視点として
窓口を担当する税理士が全てを対応することは
求められておらず、あくまで他の専門家に繋ぐ
役割が期待されています。

そのためには、
日々の法律行為のうち、認知症罹患によりストップ
する法律行為をどれだけ連想できるのか、
専門家はそれを具体化する必要があると考えます。

あと、数回、同様の事例を検証しますが、
できなくなる法律行為を想定した後は、事前に
どんな対策を講じればよいか、になります。

改めて、そのあたりの内容も記載していきます。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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