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2021.11.19

お尋ねの回答が事実と相違する場合の重加算税

※2020年11月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

株式会社KACHIELの久保憂希也です。

どんな税目の税務調査であっても、
最も注意しなければならないのは重加算税
の賦課なのですが、今回のメルマガでは
お尋ねに回答した内容と、税務調査で
判明した事実が相違していた場合に、
重加算税は課されるのかを解説します。

さて、税務署からのお尋ねが事実と
相違しているケースは一般的に、
顧問税理士ではなく納税者自身が
回答をした場合がほとんどかと思います。

またそのような場合、納税者の回答内容を
税理士も税務調査まで知らない、
ということもよくあります。

お尋ねの回答内容が期ズレ・月ズレなど、
税務調査で誤りだとすぐに判明する事項
であれば、まさか重加算税の論点は
出ないと思いますが、実際によくあるのは、

●実際には取引があったにもかかわらず、
(今は取引がないことから)
「取引なし」として回答した

●取引額の記載に関して、全く違う
金額を回答した(取引先相違など)

などがあります。

このような場合、調査官は
「取引の隠ぺい」「取引額の仮装」として
重加算税だと主張してくるケースがあります。

お尋ねの回答内容と事実が相違し、
重加算税について争った公開裁決事例
として下記があります。

「請求人が法定申告期限までに相続税の
申告をしなかったことについて、国税通則法
第68条第2項の重加算税の賦課要件を
満たしているとはいえないとした事例」

(令和元年12月18日裁決)

この裁決では、相続に対するお尋ねに対し
納税者の申告義務がない(基礎控除額以外)
とした回答をしていましたが、税務調査で
取得財産が回答内容を上回っており、
勧奨され提出した期限後申告に対して
重加算税が賦課されたものです。

前提として、納税者が「市民税課」の職員
であった事実から「税務知識を相当有する者」
などの争いはありますが・・・結果として

「お尋ね文書に意図的に虚偽の記載をして
これを提出したと認めることができない」

「当初から本件相続税を申告しない意図
があり、かつ、その意図を外部からも
うかがい得る特段の行動があったと
される事情は見当たらない」

として、納税者が勝ちました。

お尋ねの回答内容が重加算税の要件に
影響しないとは言い切れませんが、
単に「誤り」「誤認」「勘違い」の場合
反論は可能という考え方になります。

これは、税務調査中に誤った回答を
してしまった場合でも、同じことが
言えますので、併せて下記の
記事を参考にしてもらえれば思います。

「誤った回答は虚偽答弁=重加算税
になるのか?」

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一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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