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2023.07.07

令和4年度税制改正 住宅取得等資金贈与の留意点

※2022年7月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは
「令和4年度税制改正 住宅取得等資金贈与の留意点」です。

1.改正箇所(改正していない箇所も比較します)
(1)適用期限
改正前:
平成27年1月1日から令和3年12月31日まで

改正後:
令和4年1月1日から令和5年12月31日まで

(2)贈与者
改正なし:
直系尊属

(3)受贈者(成年年齢引き下げによる影響)
改正前:
贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上の直系卑属

改正後:
贈与を受けた年の1月1日において、18歳以上の直系卑属
→ ただし、令和4年4月1日以後の贈与から適用となります。

(4)受贈者の所得制限
改正なし:
贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下
※家屋の床面積40平方メートル以上50平方メートル以下の場合は1,000万円以下

(5)契約締結日
改正前:
令和2年4月1日から令和3年12月31日

改正後:
新築等に係る契約締結時期は考慮されない

(6)非課税限度額
改正前:
良質な住宅用家屋(消費税10%:1,500万円、それ以外:1,000万円)
上記以外の家屋 (消費税10%:1,000万円、それ以外:500万円)

改正後:
良質な住宅用家屋:1,000万円
上記以外の家屋 :500万円

(7)既存住宅用家屋の要件
改正なし:
[1]建築後使用されたことのない住宅用家屋
[2]建築後使用されたことのある住宅用家屋で、
地震に対する安全性に係る基準に適合する
ものであることが一定の書類により証明されたもの
[3]耐震改修について都道府県知事などに申請をし、
かつ、贈与を受けた翌年3月15日までに
耐震基準に適合することとなったことにつき、
一定の証明書等により証明がされたもの

[4]以下の内容
改正前:
建築使用されたことのある住宅用家屋で、
その取得の日以前20年以内(耐火建築物
の場合は25年以内)に建築されたもの

改正後:
新耐震基準の適合するもの
※登記簿上の建築日付が1982年(昭和57年)
1月1日以降の家屋については、
新耐震基準に適合している住宅用家屋とみなす
※築年数要件は廃止

(8)床面積要件
改正なし:
40平方メートル以上240平方メートル以下
ただし、40平方メートル以上50平方メートル以下は
所得制限が異なる((4)参照))

■留意点
1.住宅取得等資金贈与の適用が
争族のタネになる可能性

要件を満たして贈与を受ける相続人と、
要件を満たさず贈与を受けられない
相続人では不公平感が生じます。

そこで、これを調整する概念
「特別受益」(民法903)という
制度があります。

つまり・・・
最後に残った相続財産を分ける
際に、贈与で先にもらった
資金を差し引いて調整する
考え方です。

この制度を考慮して
生前贈与としていくらを贈与するかを
決定する必要があります。

2.将来、小規模宅地等の特例
が適用できなくなる可能性

小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)
の適用にあたり、いわゆる「家なき子」
(配偶者及び同居の親族がいない場合に
適用可能性のある親族)があります。

これまで、賃貸マンションなどに居住
していた相続人は、「家なき子」に
該当する可能性が高くなります。

これに対して、
住宅等取得資金贈与を受けて住宅を
取得等すると「家なき子」には該当
しなくなります。

将来の相続を踏まえて慎重な検討を
することが望まれます。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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