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2014.11.10

コンサルティングのマル秘アイテム

今回のテーマは、『コンサルティングのマル秘アイテム』です。

今日は、「税務調査対策コンサルティング」へご相談頂いた際に
私が使っているマル秘アイテムのひとつをご紹介致します。

その名もズバリ「税務職員配属便覧」なるものです。

文字通り税務職員がどこに配属されているかが一目でわかります。

税務署は7月10日に新しい事務年度がスタートします。
毎年、3分の1の職員は必ず異動となります。

この新しい配属先の情報が冊子になって
お盆休みも過ぎた頃、各税務署に届けられるのです。

すると職員はこぞって眺めるわけです。

「なるほど同期の彼はあの税務署に異動になったのか」
「お世話になったあの先輩は随分と遠くに異動したなぁ」

と、キャリアの長い職員ほど長時間眺めています。
それだけ知人の職員が多いからです。

皆さんにとってそれほど有益な情報もないので
「そんなモノを眺めていて楽しいの?」と思われるかもしれません。

これが職員にとっては、野球の選手名鑑を眺める以上の楽しさなのです。

一昔前までは、一般の書籍としても取り扱いがあったようで
ネットオークションなどにもたびたび登場していました。

税理士に向けた機関誌などを発行している会社が
この簡易版の「税務職員配属便覧」を今でも販売しているようです。

では、私が『税務調査コンサルティング』のご相談を頂くにあたって
これをどのように活用しているのかお話しましょう。

この便覧から職員の過去の経歴を知ることができます。
例えば、「今まで徴収官だった人が、突然、法人部門の担当になった」

ここから「何も知らない人が交流のため異動になった」と読み解けます。
税務署内での部署間の交流は積極的に行われています。

当然、徴収畑でずっと仕事してきた人が、いきなり法人課税の部門
異動になっても、その知識が不足していることは間違いありません。

ですから税法があまりわからない状態で
納税者に対して根拠のないことを指摘することが多々あるのです。

こう言った場合は、論理的に反論しなけばなりません。
調査官がすべて法律に則って正しい説明ができていると限らないのです。

また、税務調査で実際に指揮を執っているのは統括官です。
調査官では話にならない場合は、統括官に話を聞いてもらうケースもあります。

統括官が調査官をきちんとグリップできているか?
これらを調べる際にもこの便覧を用います。

皆さんにとっては、ただの「配属便覧」でも
使い方によっては大きな武器にもなるのです。

 

※2010年6月当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんので
ご注意ください。

また、ブログの内容等に関する質問は、
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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