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2022.12.16

理由附記の必要性とその程度

※2021年12月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

株式会社KACHIELの久保憂希也です。

毎週金曜の本メルマガでは、税務調査を体系的に
理解する内容を連載で解説していますが、今回は
「理由の附記」に関して解説をします。

税務調査において、調査官が更正(処分)ではなく
修正申告(の勧奨・提出)に持ち込みたい理由は、
「更正が面倒」ということに集約されるのですが、
その1つに理由の附記が難しいことが挙げられます。

まず、理由附記の必要性・根拠ですが、
税務署が納税者に不利益になる処分等をする場合、
理由の附記をしなければなりません
(法人税法130条2項・所得税法155条2項、
行政手続法8条・14条など)。

論点を税務調査に限定すれば、(増額)更正する
ことは納税者に対する不利益処分に該当しますので、
更正の通知書に理由の附記を記載する必要があります。

税務調査の現場では、調査官もグレーな論点を
「否認します」「認められません」と言いますが、
更正ということになれば、その法的根拠も含めて
文章として明示する必要がありますので、
現実的には理由の附記が難しいケースが多いです。

特に、明らかな誤りであれば、納税者(と税理士)が
納得するので修正申告に至るわけですが、一方で
納税者が調査官の否認指摘に納得していないからこそ
(増額)更正に至ることから考えても、理由の附記を
するのは調査官にとって難しいことがわかるはずです。

また、理由の附記にはその「程度」が求められます。
例えば、「法人税法第22条に基づき更正」など、
根拠条文だけを載せることは許されておらず、
簡単にいうと「税務調査に立ち会っていない第3者が
更正の通知書(の処分理由)を読んでも、なぜ
更正処分されたのか理解できる」程度が必要です。

この「程度」に関しては、下記の記事(過去メルマガ)
を併せて参照してください。

「調査官が嫌がる理由附記」

あまり知られていませんが、税務調査で更正され、
不服申立てをする場合、更正された論点以外でも
「理由附記の程度が不足している」という論点を
争うことも可能です。

不服申立て(や裁判)で、「理由附記の程度が
不足している」ことが認められれば、否認論点が
国税の主張通りだったとしても、更正(処分)は
不適法として取り消されることになります。

この点は、下記の記事(過去メルマガ)
を参照してください。

「理由附記だけで勝てる!」

今年3月の確定申告明けから毎週金曜は、
税務調査に関して連載で解説してきました。
全体を通して読み返していただければ、
さらに税務調査に対する見識が深まると思います。

さて、年明け金曜の本メルマガでは、
執筆者を木下勇人税理士に替え、
「資産税」に関する情報発信をしていきます
(毎週水曜は久保がそのまま執筆します)。

本メルマガは年明けから情報の幅を増し、
さらに皆さんの実務にお役立てしていきますので、
引続きよろしくお願いいたします。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

久保憂希也

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