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2023.10.20

特定居住用宅地等(家なき子特例)に関する盲点3

※2022年10月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは
「特例居住用宅地等(家なき子特例)に関する盲点3」です。

前2回に引き続き「家なき子特例」
に関する盲点をお届けします。

前2回ご紹介したのは
平成30年度税制改正に関する盲点でした。

今回は、平成11年度税制改正に関する
盲点をご紹介します。

被相続人の居住の用に供された宅地等に
特定居住用宅地等を適用する場合、
優先順位があるのはご存知かと思います。

優先順位としては「配偶者」と「同居親族」
この2者となります。

これらの者がいない場合に
「別居親族(家なき子特例)」の適用可能性が残ります。

まず、配偶者がいない場合とは
配偶者と「死別」か「離別」になるかと思います。

次に、同居親族がない場合とは
どんな場合を指すでしょうか。

ここでいう親族とは
民法上の親族概念(民法725条)となります。
1.配偶者
2.6親等内の血族
3.3親等内の姻族

それでは・・・
・被相続人と孫(2親等血族)
・被相続人と兄弟姉妹(2親等親族)
が同居していた場合
被相続人の居住用家屋に
被相続人と同居親族がいることになり
「別居親族(家なき子特例)」の適用可能性が無くなることになります。

被相続人の介護をするために
これらの者が同居していると
小規模宅地等の特例が適用できないことになり、
このままでは制度趣旨からは逸脱しているように感じます。

この点につき、実は・・・
条文上ではしっかりと担保されています。

これが平成11年度改正になります。

租税特別措置法69条の4第3項第2号ロ

ロ 当該親族(当該被相続人の居住の用に供されていた宅地等を
取得した者であつて財務省令で定めるものに限る。)
が次に掲げる要件の全てを満たすこと(当該被相続人の配偶者
又は相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた
家屋に居住していた親族で政令で定める者がいない場合に限る。)。

最後の()を確認すると
(・・・親族で政令で定める者がいない場合に限る。)
とされています。

その政令は以下のとおりです。
租税特別措置法施行令40条の2第14項

14 法第六十九条の四第三項第二号ロに規定する政令で定める者は、
当該被相続人の民法第五編第二章の規定による相続人(相続の放棄があつた場合には、
その放棄がなかつたものとした場合における相続人)とする。

つまり・・・
「親族」で「民法上の相続人」となっています。
ただし、相続放棄があった場合には、
相続放棄がなかったものとした場合における
相続人として修正が入ります。

これを先ほどの例に当てはめてみると
・被相続人と孫(2親等血族)
・被相続人と兄弟姉妹(2親等親族)
これらは・・・
子がいるケースでは
「親族」ではあるが
「法定相続人」ではありません。

したがって・・・
同居親族がいないものとして
「別居親族(家なき子特例)」の
適用可能性が残ります。

私個人としては
「別居親族(家なき子特例)」を検証する場合
「配偶者」がいないケース
「同居法定相続に」がいないケース
と考えておく方がミス防止になると考えています。

是非とも検証してみてください。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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