2015.07.22

最新の判決情報をとる

今回は「最新の判決情報をとる 」です。

以前のブログでTAINSで検索できる情報を
流したのですが、いくつかのご意見をいただきました。

その中でもっとも多かったのは
「TAINSに入ってないので情報がとれない」というものでした。

他にも判決などを検索できるデータベースがありますので、
全員がTAINSに加入していないのは理解していましたが、
TAINSの優れているところは、検索機能だけでなく
国税内の情報も見れるということでしょう。

情報公開法の制定により、国税の内部資料も開示請求の
対象になったとはいえ、税理士事務所ごとに
開示請求するのは現実的ではありません。

そういう意味では、TAINSが開示請求をかけて
公開してくれているので、利便性は高いと思います。

ちなみに情報公開法により2次的に得た、
つまりTAINSなどで公開されている情報は、
法律によって制限をかけられているわけではありませんので、
私のように2次利用しても構わないと解釈されています。

さて、TAINSのみならず、私の重要な
情報源になっているサイトを紹介しましょう。

税務で問題になるポイントも、時期が違えば
解釈が過去と変わっていることに留意する必要があります。

たとえば、古い書籍を見ていると、
「これってあの判決が出てから解釈が変わっただろ!?」
と気付くことも、ままあることなのです。

逆に、以前も述べましたが、1つの判決(の結果)から
税務調査で狙われる方向性が決まっていくのも事実です。

両方の側面から考えると、やはり常に最新の判決を
勉強しておくことが重要になります。

そこで私は、下記のサイトをチェックしています。

http://www.tabisland.ne.jp/precedent/indexm.htm

このサイトは「判例速報」とされていますが正確には違います。
判例ではありません。「判決」です。

ここはきちんと解説しておきましょう。
まず知っていただきたいのは、税務調査で反論する
根拠には、強さと順番があるということです。

①判例
②裁判例
③判決
④裁決

この4つの違いがおわかりでしょうか?説明しておくと、

①判例:過去の「最高裁判決」から似たような判決事例が積み重なったもの

②裁判例:過去の「最高裁以外下級審(地裁・高裁など)の判決」から、
    似たような判決事例が積み重なったもの

③判決:裁判所が「個別事案に対して」下した判断の結果

④裁決:「国税不服審判所が」個別事案に対して下した判断の結果

ですから、①~③は裁判所の判断であって、
④は国税不服審判所の判断だということが決定的に違います。

裁決に関しては、国税不服審判所の公表裁決事例集が
ホームページで公開されていますので、
下記URLから閲覧し参考にすることができます。

http://www.kfs.go.jp/service/index.html

さて問題は①~③ですが、実務上もこれらの言葉の定義が曖昧で、
実際には専門書の中でも、「判決」にもかかわらず
「判例」だと記載されているものもあります。

税理士として大事なのは、言葉を選んで使うことではなく、
税務調査でどう反論するかですから、ここでは定義を学ぶのではなく、
それぞれの意味と意義を正確に知っていただきたいのです。

上記①~④ですが、「①から順番に反論根拠が強い」のです。
つまり、判例が最も反論根拠として強く、
裁決が最も反論根拠として弱くなります。
(あくまでも①~④の中で比べた話です)

この中でも特別なのが「判例」です。

判例とは、あくまでも最高裁判所が下した個別判断を集積し、
これを判例にしましょう、と恣意的にまとめたものであり、
判例には「先例拘束力」が認められているのです。

今回紹介したのは「最新の判決を見ることができるサイト」
でしたが、有用性が高いことには違いありませんので、
ぜひ今後の税務調査対策に生かしていただきたいと思います。

 

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

2013年3月の当時の記事であり、以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

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