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2015.10.06

調査官にパソコンを触らせる必要がないというその根拠

 

今回のテーマは「調査官にパソコンを触らせる必要がないというその根拠」です。

私がセミナーを始めた頃から言い続けていることの1つに、

「調査官にパソコンを触らせない!」

というポイントがあります。

調査官の立場として、パソコンを直接触りたい気持ちはわかります。

・ファイルのプロパティから作成日時等を確認する
 (特に、議事録など)

・ブラウザのお気に入りをチェックする
 (よく見るサイトから不正を発見したい)

・隠しファイルなど、納税者が見せないファイルを発見したい

・取引先とのメールを検索したい

しかし、調査官にパソコンを触らせてしまうと、
「ファイル復元ソフト」をインストールをし、
消去したファイルまで見ようとする調査官まで存在します。

また、何の(脱税の)意図もないにもかかわらず、
パソコン内のファイルやメールから
揚げ足をとられてしまうことも、よくあることです。

私が「調査官にパソコンを触らせない!」と説明すると、
決まって出てくる質問がこれです。

「調査官から「パソコンを触らせてくれ」と言われたら
どのように対応すればいいのですか?
調査官の要請を断ってもいいのですか?」

まずこの1つの解は、「調査官にパソコンを触らせなければ
ならないという法律はない」ということです。

そもそも「帳簿書類等」とは、「書類」(紙)を指すのであって、
電子データを指すのではありませんから、
税務調査でデータ自体を見せる必要はないのです。
(「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の
特例に関する法律」の適用を受けている場合を除く)

http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5930.htm

ここが非常に重要なポイントです。
あくまでも、質問検査権の行使対象は、
「帳簿書類(その他の物件)」なのですから。

この点を踏まえ、さらに下記のQ&Aが公開されています。

「税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)」

http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/nozeikankyo/ippan02.htm

この中に、下記のQ&Aがあります。

問5 提示・提出を求められた帳簿書類等の物件が電磁的記録
である場合には、どのような方法で提示・提出すればよいのでしょうか。

帳簿書類等の物件が電磁的記録である場合には、提示については、
その内容をディスプレイの画面上で調査担当者が確認し得る状態にしてお示しいただくこととなります。一方、提出については、通常は、
電磁的記録を調査担当者が確認し得る状態でプリントアウトしたものを
お渡しいただくこととなります。また、電磁的記録そのものを提出いただく必要がある場合には、調査担当者が持参した電磁的記録媒体への記録の保存(コピー)をお願いする場合もありますので、ご協力をお願いします。

最後の「調査担当者が持参した電磁的記録媒体への記録の保存(コピー)」については、法的に権限がないからこそ
「お願い」「ご協力」と記載しているわけです。

このように、調査官から「パソコンを触らせてくれ」と要請されても、

「必要なものがあればパソコンの画面で見せます」
「必要があればプリントアウトして提出します」

と答えればいいということなのです。

パソコンでトラブルを起こさないようにしたいものです。

 

ブログの内容等に関する質問は

一切受け付けておりませんのでご留意ください。

※2011年12月の当時の記事であり、

以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください

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