2018.10.16

調査官の詭弁と立証責任

※2018年2月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

株式会社InspireConsultingの久保憂希也です。

本メルマガでも過去に何度か、
「税務調査における立証責任」について
解説してきましたが、今回は別角度から。

「悪魔の証明」というのをご存知でしょうか?

「悪魔の証明」

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%AD%CB%E2%A4%CE%BE%DA%CC%C0

https://matome.naver.jp/odai/2136251918746186001
上記サイトにもありますが、悪魔の証明とは、
ある事実・現象が「全くない(なかった)」というような、
それを証明することが非常に困難な命題を証明すること。

税務調査でも調査官が「悪魔の証明」と
同じように、納税者側に立証責任を押し付け、
証明することが難しいことを主張してきます。

「この交際費を、誰と行ったのか(納税者が)
証明できないのであれば、否認しますよ」

「役員である奥さんが、役員報酬以上の業務内容
をしていることを立証できないと過大とみなします」

「あること」の証明は簡単にできますが、
無いことの証明は事実上不可能に近いのです。

極端な例でいえば、

「あなたが脱税をしていないことを証明してください」

と調査官に言われれば、

「じゃああなたが全てを確認してください」

としか言い返せないのと同じです。

ここまで極端な例を出すと誰しもが
「そりゃそうだろ!」と思っていただけるのですが、
実際の調査現場では、上記のような
役員の勤務実体や交際費の相手方の話になると、
適正に言い返せないことが多いのです。

調査官が「無いことの証明」を主張し始めたら、
それは反論不可能な詭弁と捉えるべきです。

本来であれば立証責任が調査官にあるものを、
納税者にムリヤリ押し付けている発言であって、
調査官が否認するための論理に過ぎません。

役員が業務をせずに報酬を受け取っているのか、
事業関係者以外の者と交際費を支出したのか、
これらの証拠を収集するのは調査官の仕事です。

そのために、調査官には質問検査権が
認められているのですから。

立証責任は(原則として)調査官側に
あることをきちんと認識してください。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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