延滞税を止める唯一の方法
※2016年9月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
株式会社InspireConsultingの久保憂希也です。
税務調査が長引いた場合に、延滞税がかかり続ける
ことを懸念しなければならないケースがあります。
特に、(増差)税額が大きい場合です。
ここ2〜3年で延滞税が下がったとはいえ、
3%弱の利率になるわけです。低金利時代ですから
この利率を高いと思うのは当然です。
税務調査が2〜3ヵ月で終わるならまだしも、
税務署として主張を曲げない・指摘を取り下げない、
納税者側としても折れるつもりがない場合は、
終わりが見えないため、延滞税が怖くなってきます。
さて、実際の相談事案として下記がありました。
・春から譲渡所得の調査が続いている
・調査論点は1つで、現時点において
税務署も納税者も折れるつもりはない
・以後納税者側からさらなる反論をする予定
・ただし更正された場合の税額は数千万円
(是認か、更正されるかのどちらかという状況)
本事案において、延滞税を止めなければ
まさに多額の損害を被る可能性があるため、
延滞税を止める方法を模索していました。
延滞税さえ止まれば、税務調査において
まだまだ反論をすることが可能な状況です。
実際に延滞税を止める方法は存在します。
「予納の申出」という制度を使うことです。
根拠条文は下記となります。
国税通則法第59条(国税の予納額の還付の特例)
納税者は、次に掲げる国税として納付する旨を
税務署長に申し出て納付した金額があるときは、
その還付を請求することができない。
二 最近において納付すべき税額の確定する
ことが確実であると認められる国税
この制度はほとんど知られていません。
実際のところ、国税庁のサイトにも
予納の申出に関する届出書等は載っていません。
この法律規定に関しては下記通達があります。
国税通則法基本通達(徴収部関係)
第59条関係(最近)
1 この条第1項第2号の「最近」とは、
おおむね6月以内をいうものとする。
つまり、全体の解釈としては、
・税務調査において「このまま進めば更正」
となった場面において
・更正の申出の手続きをして
・更正された場合の税額を納付しておけば
・その日以降の分は延滞税は課されない
となります。
実際に上記事案において、調査官に対して
「予納の申出」を伝えたところ、
「できる」との回答を得ています。
知られていない制度ですが、知っておくだけで
延滞税の被害を止めることができます。
ぜひ、税務調査の実務上、活用してください。
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