必要経費を削れば付随費用も削る
※2019年1月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
株式会社KACHIELの久保憂希也です。
個人事業主に対する税務調査において、
論点は大きく2つしかありません。
〇売上の計上漏れ
〇必要経費の家事費部分
一般的な調査においては、売上の計上漏れが
ないかを調査し、そのあとに必要経費を
どれだけ削れるかが調査官の思惑になります。
これから個人の確定申告時期になりますが、
税務調査対策として、申告時に自ら
必要経費を削っておくことが重要になります。
下記は、過去の本メルマガ記事になります。
「必要経費をあえて10%削る」
さて、ここでさらに気を付けるべきは、
必要経費を事業専用(家事費)割合で削った場合、
それに付随する費用も削る必要があること。
例えば、車両の減価償却費を50%削った場合、
その車の事業専用割合は50%ですから、
車両の維持費である、ガソリン代や車検代、
修繕費なども自己否認する必要があります。
もちろん、減価償却費の否認割合と
維持費の否認割合が完全に一致する
必要はないのかもしれませんが、一般的には
車の事業専用割合が50%であれば、
走行距離も50%程度いうことでしょうから、
維持費も50%の同じ割合で自己否認することが
もっとも論理的な考え方になるでしょう。
少なくとも、車両の減価償却費をいくらか
削っておいて、維持費を削っていないという
ことであれば否認されても仕方がありません
(ほぼ反論ができない状況)。
家賃なども同じで、自宅家賃を削ったのであれば、
その維持費(その利用にかかる費用)である
水道光熱費や修繕費なども、
同じ割合で削っておくことが必要になります。
上記は、調査に入られれば「当然ですね」
ということが理解できますが、確定申告の
処理段階では、領収書などを集計して
そのままの金額を計上しがちな項目です。
これらは忘れがちな処理なので、
ぜひ注意して確定申告処理してください。
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