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2022.01.12

期限後申告でも無申告加算税が課されないケース(前半)

※2021年1月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

株式会社KACHIELの久保憂希也です。

金曜の本メルマガでは、年始である今回から
確定申告期間中である2月末までは、
個人の確定申告における誤りやすい事例・
注意点を取り上げて解説します。

さて、昨年はコロナ禍の中で2月末に急遽、
申告期限が延長になりましたが、今年はいったい
どうなるのでしょうか・・・気になります。

今回(と次回)は、申告期限を超えた申告
(期限後申告)であっても、無申告加算税の
5%が課されないケースについて解説します。

まず、よく判断に迷うケースとして
予定納税があって還付になる場合です。

申告納税額(年税額):70万円
予定納税額(合計):100万円
第3期分の税額(差引):▲30万円

加算税の基礎となる金額は「納付すべき金額」
(第3期分の税額もしくはその増額分)
ですから、第3期分の税額がマイナスの申告は
「還付請求申告書」となり、無申告加算税は
課されないことになります。

ただし、還付申告だと思って期限後申告した
場合であっても、注意点があります。
当初申告に誤りがあって、その後に
修正申告する場合に相違があります。

第3期分の税額が▲30万円で期限後申告、
その後漏れや誤りがあって、正しい税額が
▲10万円であった場合は、どちらも
還付申告となりますので、自主修正した場合の
増差税額20万円に加算税は課されません
(正確には過少申告加算税の対象となりますが、
更正の予知がない自主修正申告では
過少申告加算税が課されません)。

一方で、同様の当初申告(▲30万円)で、
正しい税額が+10万円であった場合は、
本来であれば還付申告でなかったことから、
自主修正申告すると無申告加算税が
課されることになります。

(10万円-▲30万円)×5%=2万円

上記の違いを理解できるでしょうか。

後者の事例では、確かに当初申告では
還付であったとしても、正しい税額が納付
になることから、還付請求申告書に対する
修正申告とはみなされず、期限後申告に対し
無申告加算税が課されることになります。

もちろん、上記のケースは自主修正申告に
対する無申告加算税5%となりますが、
税務調査の結果として修正申告となれば
15%になりますので注意が必要なります。

来週金曜の本メルマガでは、還付ではなく
納付申告の(当初)期限後申告であっても、
無申告加算税が課されないケースを解説します。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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