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2024.12.06

特定承継計画の提出時における留意点

※2023年12月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは、
「特定承継計画の提出時における留意点」です。

令和6年度 与党税制改正大綱の公表も
数週後に迫ってきました。

各省庁からの改正要望も出揃い、その中から
どの要望が採用されるのか、非常に関心が高まります。

その中でも、資産税関係では、
中小企業庁が要望する
「法人版及び個人版事業承継税制の見直し及び延長」
がどうなるのか、に注目が集まります。

・令和6年度 税制改正要望
経済産業省中小企業庁事業環境部財務課
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2024/request/meti/06y_meti_k_35.pdf

要望の中では、
「承継計画の申請期限の延長を行うとともに、
本税制の適用期間における事業承継の取組等も踏まえ、
円滑な事業承継の 実施のために必要な措置について検討する。」
と記載されており、
この文言からは
承継計画の申請期限の延長は読み取れるものの
事業承継税制本体の期限(令和9年12月31日)には
言及されていません。

大綱でどのように扱われるのか、
注目したいと思います。

令和4年度税制改正にて
特例承継計画の申請期限が1年延長され
令和6年3月31日となったことは記憶に
新しいところです。

今回の要望では、延長された申請期限を
さらに延長するとなっています。

改めて、クローズアップされている
特例承継計画につき、提出時の留意点を
確認します。

まず、申請手続関係書類ですが、
こちらは中小企業庁HPに全て用意されています。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_tokurei_yoshiki.htm

特例の認定を受けるためには、
平成30年4月1日から令和6年3月31日までに、
認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた旨を
記載した特例承継計画の提出が必要となります。

中小企業庁が公表する
・特例承継計画記載マニュアル
も参考としてください。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei_enkatsu_zouyo_souzoku/keikaku_manual.pdf

1.特例承継計画(様式21)
都道府県へ提出する書類は
・特例承継計画(様式21)
・履歴事項全部証明書
・返信用封筒
となります。

以前は、従業員数証明書の提出が求められましたが、
平成31年度税制改正にて不要となりました。

また、特例承継計画提出時に、
対象会社が「中小企業者」であることが
求められます(円滑化規則16一イ)。

提出時には、中小企業者に該当することを
確かめることを失念しないようにしましょう。

特定承継計画提出時、
後継者の確定は不要であり
後継者の変更は可能です(円滑化規則18(1)(2))。

ここでいう中小企業者とは
中小企業基本法の中小企業者はもちろん
政令でその範囲を広げています。

会社(株式会社、持分会社)が対象で
医療法人や社会福祉法人等は対象外となります。

2.特例承継計画の変更届(様式24)
提出した特例承継計画の内容を
変更する場合には、
・特例承継計画の変更届(様式24)
の提出が求められます。

3.計画確認後の合併等報告書(様式24の4)
特例承継計画の確認を受けた後に、

確認を受けた中小企業者が
合併により消滅をした場合

又は

株式交換等により完全子会社
となった場合

において、

・計画確認後の合併等報告書(様式24の4)

を申請する必要があります。

4.確認取消申請(様式25)
実務的には、
使用する可能性は低いかと思いますが
確認の取消を申請する場合に
・確認取消申請(様式25)
が用意されています。

5.特例承継計画に関する報告書(様式27)
そして・・・
忘れてはいけないのが
5年経過後の雇用8割要件の確認で
雇用が5年平均8割を下回った場合に
・特例承継計画に関する報告書(様式27)
を提出することになります。
こちらは提出を失念すると期限確定となりますので、
細心の注意を要します。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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