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2025.03.28

相続時精算課税の具体的活用法(2)

※2024年4月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは、
「相続時精算課税の具体的活用法(2)」です。

前回に引き続き、
今回も同様のテーマとなります。

前回、相続時精算課税の具体的活用法として
1.新設規定の積極活用
2.高収益財産の贈与
を取り上げました。

今回は、
3.価値が上昇すると見込まれる財産の贈与
を取り上げます。

(1)上場株式
現在、日経平均株価が上昇しておりますが
今後も上昇すると見込まれる銘柄があれば
上昇する前にある程度のロッドを
贈与することも検討の余地があります。

贈与後に株価が上昇すれば、
そのキャピタルゲイン分は
受贈者側に帰属することになります。

つまり、贈与時点での株価で固定することが
できる、これが相続時精算課税制度の
メリットと言えます。

しかしながら、
贈与後に株価が上がるかは様々な環境の
影響を受けるため、100%確実とは言えない
可能性があります。

相続時精算課税を積極的に活用できない
理由の1つに上記の原因が考えられます。

(2)上場予定の未公開株式
仮にIPO予定の未公開株式を保有している場合
上場後には株価が跳ね上がることが想定されます。

そのような株式であれば、早期に贈与することで
(1)と同様のメリットを享受することが
可能となります。

ただし、実務上の留意点としては、
「株主間契約の存在」が挙げられます。

IPOを目指す会社の場合、
「株主間契約」を締結している可能性が
あり、当該契約において、
「株式の譲渡制限」を課していることが
多くあります。

こちらの契約は、会社法で規定する
株式譲渡制限とは別の株主間での決まりごと
になります。

株主間契約の詳細については
以下URL(経済産業省)
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/shikinguri/equityfinance/download/003.pdf
をご確認ください。

(3)同族会社株式
世の多くの株式会社は上場していない
同族会社がほとんどです。

我々税理士がかかわる会社のほとんどが
中小企業であり、いわゆる「取引相場のない株式」会社
となります。

株価算定にあたっては、
財産評価基本通達に沿うことになりますが、
業績が好調であれば
株価は上昇するというイメージで
株価評価されるかと思います。

類似業種比準株価:
利益(C)上がる → 純資産(D)上がる

純資産株価:
内部留保が積み上げられ純資産が上がる

上記とは逆に、
業績不調で赤字が続けば、株価は下がる
ことが想定されます。

ただし、比準要素数1の会社に該当すれば
赤字であっても株価が上がる現象が生じて
しまう可能性には注意が必要です。

また、特定の評価会社(株式保有特定会社など)
に該当すれば、株価は一気に跳ね上がることも
想定が必要となります。

このように、
・業績好調で株価上昇
・株式保有特定会社に該当して株価上昇
などのように株価上昇が見込まれる場合には
相続時精算課税を積極的に活用することも
検討の余地があります。

上場会社と比較して
自分のコントロールがしやすいという
側面はありますが、
不確実性の高い環境ですので、
自社の業績が読めるかは、
経営者の才覚も問われるものと考えます。

しっかりと見極めた判断が求められる
ことは言うまでもありません。

次回も引き続き、
相続時精算課税の具体的活用法を
解説します。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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