飲食店で重要となる自家消費
≪飲食店で重要となる自家消費≫
飲食店の税務調査で調査官が最も注意している点。
それは「自家消費」です。
飲食店の場合、現金売上なので期ズレが存在しません。
この時点で調査官が最も欲しい非違項目は
売上の計上漏れなのですが・・・
現実的に現金商売の売上計上漏れを発見するのは
相当大変な労力と時間を要します。
最近の税務調査の傾向として、
1件あたりの税務調査日数は減少しています。
その結果として売上の計上漏れを発見する方法は
無予告調査でレジなどの現金実査以外にないと
言えるような状況になっています。
調査官が楽して売上の計上漏れを指摘できるのは、
実質的に「自家消費」しかないと言えるでしょう。
調査官がここを狙ってくるのも無理はありません。
もちろん自分のところ商品を食べてはいけない
ということではなく、仕入を経費として計上しているわけですから、
売上ゼロで申告しているのはおかしいこと。
ご存知の通り、自家消費は一般販売価格の7割
で計上しておけば問題ありません。
しかし実務上、飲食店の自家消費額まで
把握している税理士さんは非常に少ないようです。
ここの計上漏れを防ぐのが、税理士としての一番の仕事でしょう。
私も飲食店の調査において、経営者の方に
「従業員の方が長時間働く場合は、当然店で作った賄いを食べて
いただいているのですよね?」と質問すると、
当然のように「もちろんです」とほとんどの方が答えていました。
当然、この店は自家消費を売上計上していません。
(売上計上していたら質問しません)
従業員数が多いなどで自家消費が多くなると、
それだけで増差所得はハンパな数字ではなくなります。
自家消費は税理士からクライアントにきちんと伝え、
適正な金額を計上するように注意してください。
※2009年7月当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんので
ご注意ください。
また、ブログの内容等に関する質問は、
一切受け付けておりませんのでご留意ください。