2014.09.02

内偵調査はこうして行われていた

≪内偵調査はこうして行われていた≫

今回より、2回に分けまして「内偵調査」に関して

お届けしてまいります。

「内偵調査」とは、税務署の調査官が一般客になりすまし、
実際に入店したり、店の外から営業状況の調査を行うことです。

特に現金商売を行っている店舗は、帳簿だけを見ていても
具体的な現金の流れというのは不透明な場合も多く、
誤魔化し易いのが現実です。
ですから実際にお客として来店し、お店を詳しく調査する訳です。

調査は、通常2人1組で行動をします。
調査員は税務署内では、意外にも地味なスーツ姿で業務をしているものです。

「会社帰りにサラリーマンが居酒屋に立ち寄る」というケースは
あるとしても、お店によっては当然そぐわない服装もあります。
ですので調査官が内偵調査に出かける場合は、必ず着替えてから行きます。

調査官の中には、自腹で何度も足を運んだり
自分の家族を連れて客を装い調査するような人もいます。

さて、店舗に着いたらまず店の外側から
一般客の時間毎の来店者数や客層など細かくチェックをします。
それが終わるといよいよ店内に入ります。

メニューでそれぞれの商品の単価を確認し
平均の客単価、実際の客数、1日あたりの回転数など
こちらも細かくチェックをします。

あとは以前にもお話しましたが、出前を行っているかなども調べます。
定食屋などでは、ここが一番ごまかされやすいポイントです。

後日の税務調査で、あるハズの出前の伝票がなければ
ここは指摘する重要のポイントとなります。

過去のケースでは、店舗が使用している弁当の容器や
お米を手に入れ、実際に米を焚き、お弁当がいくつ作れるかなど
調査員が自ら試してみることもありました。

こうやって店の営業事態を丸裸にしていくのです。

情報の収集が終わるとレジで会計を済ませ店を後にします。
これが「内偵調査」の一連の流れです。

 

※2009年8月当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんので
ご注意ください。

また、ブログの内容等に関する質問は、
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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