2014.09.03

動かぬ証拠を掴む内偵調査とは?

≪動かぬ証拠を掴む内偵調査とは?≫

前回は、「内偵調査」の一連の流れについてお話しましたが

今回は、調査官が実際にどんな行動をしているのかについて詳しくご紹介致します。

店舗に来店すると、メニューを見て商品の単価、平均の客数
1日あたりの回転数などの情報が把握できます。

情報を収集したものを忘れないようにまとめますが
当然、調査官も人間です。

お酒が入れば酔っ払いもします。
情報があやふやにならないうちにまとめなければなりません。

さすがに堂々とテーブルの上で手帳を広げれば怪しまれます。
その作業、実はトイレの中で行われているのです。

生グレープフルーツサワーはいくら?など
商品の値段設定から、店舗のレイアウトまで事細かくメモします。

このあたりにいくつテーブルがあり、何人お客が入っているかなどです。

調査が終わると精算に向かいます。
この時、調査官の見るポイントは、実際にレジが動いているか
レジロールはきちんと動いているのかをチェックします。

レジが、ただのお金を入れる箱になっていないか?
ここも重要なポイントです。

会計前に伝票番号を控えたり、印をつけたりもします。
後日、税務調査に入った際にこの伝票が存在するのか
大事な証拠にもなります。

通し番号がついた伝票が一般的ですが、
まだまだ文房具店に置いてあるような簡素な伝票を
使用している店舗も多く存在します。

印をつけた伝票が捨てられてしまう可能性もあります。
これを一致させる為にレシートもきちんと持ち帰るです。

パチンコ店などの大型の店舗では、お札に印をつけたり
紙幣番号をあらかじめ控えておくことなどもします。

税務調査では、パチンコ店のお金の流れを
正確に把握することはかなり難しいのです。

一日の売り上げをキチンと毎日閉店後に
銀行に入金してくれれば良いのですが、
大きな現金はまとめて社長が自宅に持って帰る
などというケースも少なくなりません。

実際にそういった脱税のケースもマスメディアで度々報道されていますね。

ですから調査官は必ず1万円札を使うようにしているのです。

内偵調査も終われば、その後10日から2週間以内に
税務調査が入ります。

ここで掴んだ情報が、動かぬ証拠となるのです。

 

※2009年8月当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんので
ご注意ください。

また、ブログの内容等に関する質問は、
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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