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2021.11.12

コロナ禍:事前通知等の特殊な対応

※2020年10月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

株式会社KACHIELの久保憂希也です。

先週水曜の本メルマガでは、税務調査の再開に
ついて取り上げたばかりですが・・・

現在募集中の「習得会」では早くも、
事前通知等の質問が多数寄せられています。

まず、今回の税務調査再開にあたって、
事前通知は担当調査官ではなく、原則として
統括官が行っているようです。

これは、正式な事前通知を行う前に、
納税者からコロナの影響を聞き取る
必要があることから、責任者である統括官が
あえて行うことで、調査の可否判断を
行うことが目的のようです。

ですから、統括官から事前通知があっても、
統括官自身が調査に来るわけではないことは
留意しておく必要があるでしょう。

また、「コロナを理由に調査を断った場合、
いつに延期になるのか?」という質問を
いただきますが、これに関しては
おそらく国税の統一方針はないでしょう。
現時点ではあくまでも推察しかできませんが、
今コロナを理由にしても、1月以降には
再度の調査連絡があるものと思います。

税務署としても、調査に着手はしていない
ものの、いったん調査選定した事案を
簡単に「ナシ」にはしないでしょう。

もちろん、税務署も調査選定した事案は
多数あるでしょうから、現時点で調査を
延期にすれば、他の事案(特に調査を承諾
してくれる事案)を優先する場合もあり、
結果として直近で税務調査をしない
事案もあるとは思いますが・・・

先週も書きましたが、調査を延期するより
今受けた方がメリットがある場合も
あり得ますので慎重に判断すべきでしょう。

また、事前通知の段階で、下記のような
要請がある実例もあるようです。

・調査初日は経理の流れを聞き取るのみ

・その後は必要な書類を預かる

・できれば会計データを持ち帰りたい

先週のメルマガでも取り上げた、
留置きに応じるかどうかという論点です。

対面時間を極力短縮しようとする
税務署の意図は重々承知しながらも、
上記のような留置きに応じると、
精査される時間が増え、デメリットが
大きいと判断するのであれば、

「通常の税務調査として、臨場にて
(現場で)書類を確認してください」

とあえて対応するのも一つの手でしょう。

事前通知時に留置きの要請をすることは、
あくまでも税務署から納税者に対する
配慮である以上、逆にその配慮を断れば
留置きに応じる必要がないともいえます。

税務調査再開に向けて税務署が一気に
動き出しました。コロナ禍という
特殊な環境下ではありますが、上記の
点に注意して調査対応してください。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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