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2026.01.23

大全構築物に関する財産評価の盲点

※2024年11月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは、
「構築物に関する財産評価の盲点」です。

税理士の作成した

・相続税申告書
・取引相場のない株式評価明細書

をレビューすることが多々ありますが、
今回の論点でミスしている事例をよく見かけます。

まずは、所得税・法人税における減価償却方法を確認します。

1.所得税における法定償却方法
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm
国税庁 タックスアンサーNo2100

平成28年4月1日以後に取得した
建物附属設備および構築物の償却方法は定額法となります。

なお、上記の取得には、購入や自己の建設によるもののほか、
相続、遺贈または贈与によるものも含まれます。

2.法人税における法定償却方法
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5409.htm
国税庁 タックスアンサーNo5409

平成28年4月1日以後に取得した
建物附属設備および構築物の償却方法は定額法となります。

つまり、課税所得計算においては、
法定償却方法として、定額法で計算されていることになります。

定額法で計算された場合、一定金額ずつ償却されるため、
残存簿価は徐々に減っていくことになります。

被相続人が相続直前でアパート建築をした場合などでは、
構築物が多額に計上されるケースもあります。

また、被相続人が自社株を保有しており、
当該法人が多額の構築物を購入して相続発生する場合もあります。

このような場合に、未償却残高をそのまま
個人財産や純資産株価に計上しているケースが散見されます。

しかしながら、
財産評価基本通達では、以下のように定めています。

―――
97 構築物の価額は、その構築物の再建築価額から、
建築の時から課税時期までの期間(その期間に1年未満の
端数があるときは、その端数は1年とする。)の償却費の額の
合計額又は減価の額を控除した金額の100分の70に
相当する金額によって評価する。この場合における償却方法は、
定率法によるものとし、その耐用年数は耐用年数省令に規定する
耐用年数による。(昭41直資3-19・平20課評2-5外改正)
―――

要約すると以下のとおりです。

1.定率法償却
2.1年未満の端数は1年とカウント
3.残高の70%

1.より
定額法ではなく定率法ですので、
初年度から多くの償却費を計上し、
未償却残高が低くなります。

2.より
1年未満の端数も1年とカウントされるため
課税所得計算よりも償却費を多く計上し、
未償却残高が低くなります。

3.より
上記の未償却残高ではなく、
そこに70%の割合とすることで、未償却残高が低くなります。

個人所有の構築物
法人所有の構築物

どちらの場面であっても、過大評価になりがちな論点です。

相続税申告の際には注意をしてください。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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