特官部門の調査は6月で終わらない!?
※2018年6月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
株式会社KACHIELの久保憂希也です。
3月決算・5月申告も終わり、6月を迎えました。
まだ継続されている税務調査のほとんどは、
終結の方向に向かっていることでしょう。
国税は6月で事務年度が終わり、
7月3日に異動の辞令、7月10日に異動ですから、
6月中旬には調査が終わらせるのが通常です。
さて、今の時期になっても調査の終わる気配がない
事案というのがあるとすれば、
その多くは「特官部門」の調査でしょう。
特官部門であっても、事務年度は変わりませんし、
調査件数のノルマも6月で締めるので、
6月中に終わらせるという基本原則は同じです。
一方で、特官部門の場合、規模がある
調査対象を前提としていますので、
1件あたりの調査にかける日数が、
一般案件より多く割り振られています。
また、一般の調査部門であれば
7月10日で税務署内で部門ごとに配置換えが
行われますが、特官部門の場合は
この配置換えが基本的にありません。
(同じ税務署内で特官部門から一般部門へ
配置換えというのは、ほぼありません)
例えば、特官が1名で、上席2名、
調査官1名の特官部門の場合、
全4人が異動になる、ということは
確率的にいってありません。
誰が異動になるかは7月3日までわからない
ものの、その税務署に配属されて1年目であれば
7月の異動はないと予測できますし、
確率的にいっても異動があるのは多くて2名、
普通なら1名と見込めます。
このように、一般部門では6月中旬までに
調査を終わらせなければならない、
という原則が、特官部門の場合は
引継ぎしなくていい(誰かは特官部門に残る)
という観点から、強い要因に
なりにくいのは事実です。
一般部門の調査事案であれば、5月下旬から
6月上旬は、とりあえず強気に交渉すれば
通ることがほとんどです。
しかし、特官部門の調査事案の場合、
5〜6月の交渉のやり方というのも
少し変わってきますので、注意してください。
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