統括官の職歴もチェックしておく
※2017年11月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
株式会社InspireConsultingの久保憂希也です。
セミナーなどで私が
「調査官の職歴を調査前に確認してください」
と伝え続けてきましたので、これも
かなり普及してきた感があります。
普通のサラリーマンでもそうですが、
仕事のやり方や考え方は、経歴・経験から
きているものが多いので、職歴を見れば
ある程度、調査対応がわかります。
私がオススメしているのは「10年職歴」。
http://www.zeikei-news.co.jp/goods_ten.html
単年度の職歴とは違い、調査官の職歴が
10年分が1ページに並んでいますので、
非常に見やすくなっています。
さて、事前通知があった際に言われた
調査担当者の職歴をチェックするのが
最低限なのですが・・・
合わせて、上司である「統括官」の
職歴も確認しておいてください。
通常の税務調査では、統括官と話す機会は
ないかと思いますが、下記のような事案では
「あえて」統括官と話すことになります。
○担当調査官ではらちが明かない
(的を得ない若い調査官など)
○税務調査の手続きなど、税務署に対して
クレームを入れたい
○担当調査官では落とし所を決められない
ここで統括官の職歴を確認したところ、
「料調」や「査察」出身者であれば、あえて
統括官と話さないことも考える必要があります。
なぜなら、統括官の職歴から、担当調査官よりも
「激しい」「応じない」ことが予想される
のであれば、統括官と話すことによって
より交渉が難しくなるケースもあるからです。
逆を言えば、統括官の経歴がわりと
普通なのであれば、決裁者である
統括官と話した方が話は早いはずです。
なお、これもよく聞かれるのですが、
特官部門の調査における決裁者は
「特官」(自身)であって、基本的に
その上はいないことになります。
特官部門の調査の場合、通常は特官と、
特官付きの調査官が来るかと思いますが、
基本的に特官が調査現場にいることから、
特官の方に重きを置くことになります。
なお、来週の本メルマガ(水曜)では、
「特官の職格と権限」について解説します。
また、10年職歴を買ったはいいが、
見方・読み方がわからない、と言われます。
そのような方は、下記をお読みいただければ
理解できるかと思います。
「国税職歴録の読み方」
http://kachiel.jp/goods/kokuzeisyokuinroku/
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