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2020.10.09

日当が非課税とされる根拠とその意味

※2019年5月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税務実務上よく出てくる「日当」。

非課税となることから節税策として取り上げられるものの、
日当なるものがなぜ非課税なのか、
非課税になる要件等については理解されていないことが
非常に多く、税務調査でも問題になりがちな論点です。

今回から複数回に分けて、
現物給与としての日当について解説します。
今回は日当の「そもそも論」です。

まず、日当が非課税になる法的根拠は下記です。

所得税法第9条第1項第四号
給与所得を有する者が勤務する場所を離れて
その職務を遂行するため旅行をし、若しくは
転任に伴う転居のための旅行をした場合又は
就職若しくは退職をした者若しくは死亡による
退職をした者の遺族がこれらに伴う転居のための
旅行をした場合に、その旅行に必要な支出に
充てるため支給される金品で、その旅行について
通常必要であると認められるもの

ここに「旅行」とありますが、これは一般的な
意味合いでの「旅」ではなく、従業員が職務上
「よその土地に行くこと」を指します。

ですから、出張等にともなって支給する日当は、
この法律規定に当てはまる限り非課税となります。

この法律規定には下記の法令解釈通達があります。

所得税基本通達9-3
法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる
金品は、同号に規定する旅行をした者に対して
使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、
移転料等の支出に充てるものとして支給される
金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路
若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の
職務内容及び地位等からみて、その旅行に
通常必要とされる費用の支出に充てられると
認められる範囲内の金品をいうのであるが、
(以下、略)

ですから、日当が非課税となる理由としては、
「その旅行に通常必要とされる費用の支出に
充てられると認められる範囲内の金品をいう」
とあることから、出張等にともなって発生し、
従業員が負担する費用の【実費弁償】だから
非課税になる・している、という理解です。

出張等にともなって、電車・飛行機などの交通費、
また宿泊費などは実費精算するにしても、
必ずしも実費精算できない出張者が負担する
費用があり、それを日当として支給することで
実費弁償したことにする、という考え方です。

出張がなければ発生せず、出張があったからこそ
発生する費用のうち、実費精算できないような
費用をあえて挙げるとすると、

・食事代(自宅で食事ができないから)

・電話代(外出しているから電話連絡を要する)

・新聞代(自宅であれば定期購読で読めた)

などがこれに該当することになります。

裏を返すと、出張等に「通常必要とされる費用の
支出に充てられると認められる範囲の金額を超える」
場合については、非課税とならず、
経済的利益が発生しているとして給与所得など
課税されることになります(所基通9-4)。

この曖昧な規定から「じゃあいくらだったら
日当は認められるんだ?」がわからない、
はっきりしない、という状況になるわけです。

日当がいくらだったら認められるかは
もう少し先にして、来週金曜のメルマガでは
日当を設定する場合の要件と注意点について
解説したいと思います。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

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