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2026.04.06

みなし配当特例(措法9の7)の注意点(1)

※2024年11月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。

税理士法人レディングの木下でございます。

今回のテーマは、
「みなし配当特例(措法9の7)の注意点(1)」です。

相続の現場で有名な譲渡税特例ですが
概要は以下のとおりです。

■適用要件
(1)相続・遺贈により取得した株式
(2)相続税の納税が生じている
(3)相続開始の翌日から3年10か月以内の
   金庫株取得であること
(4)法定の届出を提出すること

■各適用要件での実務上の留意点
(1)相続・遺贈により取得した株式

まずは条文の確認をします。
―――(措法9の7(1))
相続又は遺贈
(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。
以下この項において同じ。)による財産の取得
(相続税法又は第七十条の七の三若しくは
第七十条の七の七の規定により相続又は
遺贈による財産の取得とみなされるものを含む。)
をした個人で・・・
―――

出だしで
「相続又は遺贈による財産の取得」とあります。
もちろん死因贈与を含むことが遺贈の後の
かっこ書きからも読めます。

しかしながら、盲点になりやすいのは
以下2つ目のかっこ書きです。

これを読み飛ばすと致命傷になりますので
しっかりと理解をする必要があります。

条文をバラバラにして検討します。

相続税法
又は
第七十条の七の三
若しくは
第七十条の七の七
の規定により
相続又は遺贈による財産の取得
とみなされるものを含む。

・相続税法
・第七十条の七の三
・第七十条の七の七
の3つとも

相続又は遺贈による財産の取得
とみなされるものを含む

に係っています。

簡単な方から検討します。

・第七十条の七の三
→ 措法70の7の3
非上場株式等の贈与者が死亡した場合
の相続税の課税の特例
→ つまり、事業承継税制(一般版)における
  贈与者死亡時における贈与税の死亡免除後の
  みなし相続(みなし遺贈)を指します。

・第七十条の七の七
→ 措法70の7の7
非上場株式等の特例贈与者が
死亡した場合の相続税の課税の特例
→ つまり、事業承継税制(特例版)における
  特例贈与者死亡時における贈与税の死亡免除後の
  みなし相続(みなし遺贈)を指します。

事業承継税制では、贈与又は相続に入りますが、
贈与で入口に入った場合の
「みなし相続(みなし遺贈)」を指します。

盲点となるのは、贈与で入口に入っているため
条文の最初(相続又は遺贈による株式の取得)
だけ読んでしまうと、
判断を誤ってしまう可能性があります。

みなし配当特例は配当課税を譲渡課税へ
変換できる制度になるため
税効果は非常に大きなインパクトを与えます。

まずは、条文の読み間違えをしないように
注意を払ってください。

次回は、引き続き
みなし配当特例(措法9の7)の注意点
を解説します。

※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。

著者情報

木下勇人

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