調査日程は連続がいいか間が空いた方がいいか?
※2019年9月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
株式会社KACHIELの久保憂希也です。
9月に入り、これからが税務調査の本番という時期。
事前通知があり税務調査の日程調整をするのに、
連続した日程と、間を空けた飛び飛びの日程の
どちらがいいのか、判断に迷う方も多いようです。
もちろん、どちらが絶対的に有利など
一概に言えることではありませんが、
双方にメリット・デメリットがあると考えられます。
「間を空けた日程」で調整した場合の考え得る
メリットとデメリットを挙げてみましょう。
○メリット
・日程が連続していない分だけ負担が少ない
(日程調整もしやすい)
・1日で終わる可能性がある
・調査官が論点等を忘れる可能性もある
○デメリット
・税務署内での集計など精査する時間を与える
・次回日程までの留置きを要請される可能性が高い
(留置きに応じる必要性はありませんが)
・反面調査に行かれるリスクが高くなる
連続した日程で調整した場合は上記の逆となり、
例えば2日間の税務調査であれば、
調査官も2日間で終わらせるインセンティブが働き、
間を空けるよりも深度ある調査になりにくい
と考えられます。
「留置きに応じるかどうか」でも同じ論点ですが、
留置きに応じた場合の最大のデメリットは、
確認・精査・集計される時間を調査官に
余分に与えることで、深度ある調査を実施され、
否認リスクが高まることでしょう。
これと同じデメリットから考えると、やはり
間を空けた調査日程にした方がリスクは高まり、
比べてみるとデメリットが大きいと感じます。
調査官が「連続した日程と間を空けた日程の
どちらでもいい」としてきた場合、上記の
メリット・デメリットを勘案し判断してください。
なお、事前通知で提示された日程が長いと感じた
場合は、下記の対応方法が有効になりますので、
併せて参考にしてください。
「事前通知の調査日数は短くできる」
http://kachiel.jp/blog/%E4%BA%8B%E5%89%8D%E9%80%9A%E7%9F%A5%E3%81%AE%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E6%97%A5%E6%95%B0%E3%81%AF%E7%9F%AD%E3%81%8F%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B/
秋の税務調査はまだ始まったばかりです。
事前通知の日程調整段階から、有利・不利を
考慮して何事も判断が必要となります。
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