固定資産税削減スキームの行方1
※2025年1月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
税理士法人レディングの木下でございます。
今回のテーマは、
「固定資産税削減スキームの行方1」です。
前回は、
令和7年度税制改正大綱(法人版事業承継税制の一部改正2)
をお届けしてしましたが、
実は、大綱に記載されると言われていたにもかかわらず、
記載されていない項目があります。
それが「固定資産税削減スキーム」です。
今回と次回に分けて、
スキームの背景や全体像、今後の方向性を検証します。
まず、スキームが導入される経緯を説明します。
1.一般財団法人資産評価システム研究センターが
令和6年10月21日に公表した以下の中間とりまとめ
をご確認ください。
https://www.recpas.or.jp/new/jigyo/report_web/pdf/2023_r6_all/2024_r6_report_arikata_mid.pdf
―――P1(1検討の背景)
家屋の附帯設備に係る固定資産税の課税に当たっては、
家屋と償却資産の区分に係る問題とともに、
特に、テナント等の家屋の所有者以外の者が取り付けた附帯設備を
どのように課税すべきかについては、
民法上の「付合」の有無の判断を伴うことから、
従前より課税庁を悩ます課題であったといえる。
この課題については、平成 15 年度に開催された固定資産税制度に関する
調査研究委員会(以下、「平成 15 年度調査研究委員会」という。)
において具体的な対応策が検討され、平成 16 年度税制改正において
「みなし償却資産課税制度」が創設されたことにより、
課税上の取扱いの明確化がなされ、一定の解決がされたものと考えられた。
―――
固定資産税の課税客体は
固定資産(地法342(1))であり
・建物
・家屋
・償却資産
となっています(地法341二三四)。
また、固定資産税の納税義務者は
「所有者」です(地法343(1))。
上記(1検討の背景)に記載がありますが、
「家屋」の附帯設備につき、
テナント等の「家屋」の所有者以外の者が
取り付けた附帯設備(空調設備、給排水設備等)
をどのように課税すべきかにつき、
平成16年度税制改正において
「みなし償却資産課税制度(地法343(10))」を創設し、
これらの特定附帯設備については償却資産とみなすことで、
この問題の解決を図りました。
総務省 平成16年度税制改正の要旨
第8 固定資産税及び都市計画税
https://www.soumu.go.jp/news/031224b.html
―――
1 家屋の所有者以外の者が取り付けた附帯設備に対して
課する固定資産税については、当該附帯設備を償却資産とし、
取り付けた者を納税義務者とする等の規定の整備を行う。
―――
具体的には、以下のような取扱いとされました。
―――(同中間報告P4)
家屋の附帯設備であって、当該家屋の所有者以外の者が
その事業の用に供するため取り付けたものであり、
かつ、家屋に付合したことにより当該家屋の所有者が
所有することとなったものについては、
当該取り付けた者の事業の用に供することができる資産である場合に限り、
当該取り付けた者をもって所有者とみなし、
当該附帯設備のうち家屋に属する部分は家屋以外の資産、
すなわち償却資産とみなして固定資産税を課することができることとされた。
―――
次回は、制度創設から20年を経過し、
様々な濫用事例が生じたことによる
改正の動きをご紹介します。
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