令和7年度税制改正大綱(法人版事業承継税制の一部改正1)
※2025年1月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
税理士法人レディングの木下でございます。
今回のテーマは、
「令和7年度税制改正大綱(法人版事業承継税制の一部改正1)」です。
令和6年12月20日、自民党は「経済成長と豊かさが実感できる税制へ
令和7年度与党税制改正大綱を決定」を公表しました。
https://www.jimin.jp/news/policy/209630.html
令和7年度税制改正大綱(以下、大綱という)PDFは
以下URLよりご確認ください。
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/zeisi_2025.pdf
中小企業庁が税制改正要望事項として挙げた1項目に
「法人版事業承継税制における役員就任要件の緩和」
がありました。
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2025/request/meti/07y_meti_k_19.pdf
元々は、岸田元総理が肝いりでスタートした
新しい資本主義実現会議(第28回)における
資料1 新しい資本主義のグランドデザイン及び
実行計画2024年改訂版案
P22において言及されたものです。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai28/shiryou1.pdf
これを受けて、中小企業庁の税制改正要望項目に
入ったと推測しますが、こちらの要望が大綱に
記載されました。
P9に以下の記載があります。
―――
法人版事業承継税制の特例措置における役員就任要件について
見直しを行う。なお、本措置は、中小企業の円滑な世代交代を
通じた生産性向上が待ったなしの課題を解決するための
極めて異例の時限措置であることを踏まえ、
適用期限は今後とも延長しない。(中略)。
事業承継による世代交代の停滞や地域経済の成長への影響に
係る懸念も踏まえ、事業承継のあり方については今後も検討する。
(中略)
―――
また、P39に以下の記載があります。
―――
(4)非上場株式等に係る贈与税の納税猶予の
特例制度における役員就任要件について、
贈与の直前において(現行:贈与の日まで引き続き3年以上)
特例認定贈与承継会社の役員等であることとする。
(注)上記(3)及び(4)の改正は、
令和7年1月1日以後の贈与により
取得する財産に係る贈与税について適用する。
―――
以下にて整理します。
1.役員就任要件の緩和
特例版(贈与税の納税猶予)における
役員就任要件(措法70の7の5(2)六ヘ)
が撤廃されます。
令和6年12月31日までに贈与により取得する
財産に係る贈与税については、贈与直前までに
役員を継続して3年以上就任していなければ
要件を満たしませんでした。
これが、令和7年1月1日以後の贈与により
取得する財産に係る贈与税については、
上記要件を完全撤廃し、贈与直前までに
役員に就任していれば要件を満たすことに
なります。
ただし、贈与直前までに代表取締役に
就任していなければなりません
(措法70の7の5(2)六ロ)。
そのため、贈与の直前に役員就任する場合には
同時に代表取締役にも就任しなければ
ならない事態となるため、従業員数が多い
規模の大きな中小企業者の場合には
円滑な経営承継できない可能性があります。
会社経営を考える場合には注意を要します。
また、上記措置は大綱の記載からは
特例版のみに対する改正であり、
一般版については、引き続き
役員3年継続要件(措法70の7(2)三ヘ)
は求められますので注意してください。
次回も引き続き、
上記改正論点における留意点を解説します。
※ブログの内容等に関する質問は
一切受け付けておりませんのでご留意ください。
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