譲渡担保にまつわる課税関係
※2025年2月配信当時の記事であり、
以後の税制改正等の内容は反映されませんのでご注意ください。
税理士法人レディングの木下でございます。
今回のテーマは、
「譲渡担保にまつわる課税関係」です。
ある相談者からの実話になります。
相談者がある方からお金を借りていますが、
その担保として所有する不動産(土地)名義を
債権者に移転したということでした。
いわゆる譲渡担保です。
資金融資の担保として
不動産(土地)名義を債権者に移しています。
仮に以下の状況とします。
被相続人が5,000万円を債権者から借りる
金銭消費貸借契約(5年後の一括返済)を締結し
同時に保有する土地(時価5,000万円)名義を
債権者に移転した。
返済期限が到来する前に被相続人に相続発生した場合、
相続税申告において、どう処理することになりますか。
登記簿上の所有者は債権者となっています。
しかし・・・
税務では実質的帰属主体に課税することを
原則にしていますので、
被相続人が債務者である場合には
死亡時においてその不動産を被相続人が
所有していたものとみなして
相続税課税対象に含めることになります。
課税庁側も法解釈として
担保権的構成で取扱っていることがわかります。
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(相基通11の2-6)
いわゆる譲渡担保
(金銭消費貸借の担保として当該担保物の所有権を移転したもの
又は債務金額によって買戻しする特約のあるものをいう。)
については、原則として、次により取り扱うものとする。
(昭57直資2-177改正)
(1) 債権者については、債権金額に相当する金額を
当該債権者の課税価格計算の基礎に算入し、
当該譲渡担保の目的たる財産の価額に相当する金額は、
これに算入しないこと。
(2) 債務者については、当該譲渡担保の目的たる財産の価額に
相当する金額を当該債務者の課税価格計算の基礎に算入し、
債務金額に相当する金額は控除すること。
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今回のケースでは、
(2)が該当することになります。
譲渡担保の目的となっている土地につき
相続税評価を行い相続財産として計上する必要があります。
上記例で考えると
ここでは時価5,000万円の土地につき、
路線価地区であれば、路線価評価にて財産評価を行い
相続財産とする必要があります。
また、相続開始時点における債務5,000万円についても
債務控除をすることになります。
実務上の留意点としては、
固定資産税課税明細にも記載されていない
土地の存在を把握する必要があることを意味します。
金融機関からの借入であれば
その存在を見つけやすいかと思いますが
それ以外の存在であれば、債務の存在に気付かない
可能性は残ります。
そうなると、見合いの土地の存在を
見逃す可能性も否めません。
ただし、所有権が移転した
土地の登記簿謄本を確認できるのであれば
所有権移転の登記原因が「譲渡担保」となっている
ことを確認できれば、
土地の存在に気付く可能性はあります。
逆に、被相続人が債権者側になった場合
預金履歴の出金から貸付金の存在は推察できます。
また、所有権を持つ土地についても
登記簿謄本の登記原因が「譲渡担保」と
なっていることを確認できれば、
あくまで譲渡担保としての所有権を持つだけに
留まるので、土地を相続財産として
計上しないと判断することは可能となります。
この考え方が、上記通達(1)に
定められているものになります。
譲渡担保の課税論点は、その存在に気付けるかが
全てと言っても過言ではありません。
様々なエビデンスやヒアリングから
譲渡担保の事実を把握するように務めるのが
実務で求められる事項となります。
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一切受け付けておりませんのでご留意ください。
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